帝政ロシアの通貨事情 齋 田 章 |
はじめに
このWebサイトは、通貨の変遷を通してロシア激動の歴史を概観することを趣旨として、2005年1月に開設したもので、ロシア革命に前後する時代にスポットを当てたのが最初であった ( è ロシア革命の貨幣史)。 そして、日本とのかかわりに焦点を当てて、「シベリア出兵」 のもとでのロシア極東地方における通貨事情に対象の範囲を広げ ( è シベリア異聞)、さらに、ソヴェト時代から体制の転換を経て資本主義の現在に至るまでの通貨の変遷を、年表形式でその大要を紹介した ( è ロシア通貨の変遷)。 そして今回は、時代を少し遡ってみることにした。 今回の 「帝政時代の通貨事情」 では、18世紀初頭にピョートル一世 (大帝) によって行なわれた貨幣制度改革の経緯、18世紀末に戦費調達のため発行されたロシア最初の紙幣 「アシグナーツィア」 の顛末、銀に基礎を置いた19世紀ロシアの貨幣流通などをメインテーマとして、フョードル M.ドストエフスキーが活躍していたこの時代の通貨事情を、その作品から垣間見ることを試みてみた。
暫定版:2010年1月
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凡 例
[参考文献]
はじめに /
ピョートル大帝の幣制改革 /
18世紀の貨幣流通 / |